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閃きと類人猿の知恵試験

ドイツの心理学医者であるケーラーは、
第一次大戦中に、カナリア諸島ノテネリフェ島で、
類人猿(チンパンジー)の知的行動について研究しています。

 

ケーラーは、チンパンジーの手が届かないところに餌を置き、
チンパンジーが餌をどのようにして獲得するかを
観察するという実験をしました。

 

この実験の際、チンパンジーはいろいろとチャレンジしましたが、
ついに手元にあった棒を取って餌を引き寄せ、
食べることに成功しました。

 

そして、一本の棒で届かないときには、
二本の棒を結合させて取ることに成功しました。

 

また、次に、ケーラーは、餌を天井から吊り下げました。

 

チンパンジーは、ジャンプしたり、ケーラーの顔を見て、
援助を頼むようにしました。

 

ですが、ケーラーはもちろん知らん顔です。

 

すると、チンパンジーは、部屋の隅にあった箱を餌の下に持ってきて積み重ね、
それを上り、餌を獲得しました。

 

このようなチンパンジーの行動を、
「洞察」という原理で説明しました。

 

洞察というのは、「あっそうだ!」というひらめきのことです。

 

洞察によって、チンパンジーが棒を手にしたとき、
それは単なる棒ではなく、手の延長という意味に変わり、
洞察によって意味転換が生じたのです。

 

空き箱は、足場という意味に変わったのですね。

 

チンパンジーの頭の中で、「あっそうだ!」と閃きが起こり、
棒をつなげたり、箱を積み上げることができたのです。

 

ケーラーのこのような考え方は、
「洞察説」と呼ばれていて、
ヒトにおける創造活動にも深く関連します。